POSシステムの導入について

スーパーやコンビニなどの多くの店舗で導入されているのがPOSシステムです。最近ではPOSシステムを使用していないレジを見かけることの方が少なくなりました。このようにどこの店舗でも利用されているPOSですが、導入されてる店舗であっても、その機能をフルに活用することができていないという場合もあります。このシステムを導入することのメリットとは、一体どのようなものがあるのでしょうか。まずはPOSシステムとはどういったものなのかということですが、POSは「Point Of Sales」の頭文字を取ったものです。基本的には商品ひとつひとつに対して売上を集計し、その集計結果によって在庫管理や注文を行うといったシステムです。スーパーなどの大量の在庫管理の元となるものがPOSということになります。人が手作業でひとつひとつ在庫の確認を行わなくても良いように、POSシステムが全て管理を行ってくれています。このシステムがまだ一般的でなかった頃は、人が手作業でその日の売上を集計し、商品在庫と照らし合わせて、どの商品をどれだけ注文するかということを決めていました。ですがスーパーのように商品数が多い店舗ですと、これだけでも大変な労力となります。POSを導入することによって集計にかける時間を縮小することができるようになり、無駄な労力を費やす必要がなくなります。さらにその結果人件費の削減にも繋がるので、店舗自体の負担が軽くなります。このようにスーパーなど大量の商品を取り扱う店舗にとってなくてはならないシステムですが、導入することによって在庫管理をすること以外のメリットも多くあります。

業務を簡易化しミスや不正を防止する

スーパーでPOSシステムを導入することのメリットは、やはり前述でもご紹介した在庫管理の簡易化を行うことができるという点です。在庫管理の簡易化は閉店業務が楽になるということでもあります。スーパーなどの小売店にとって閉店業務は特に重要な業務です。POSシステムが導入されていなければ、商品の売上を集計し、さらに現金とその売上があっているかという確認も必要になります。そして現金と売上の金額が一致しなかった場合には、その原因を考える、再計算してみる、といった作業に多くの時間を費やすことになります。ですがPOSシステムがあれば全てシステムが管理しているので、閉店業務もかなり簡単に行うことができるようになります。売上の集計はPOSによってすぐに出すことができ、レジの中にある現金が正しいかどうかという確認だけで完了です。POSレジはお客様から預かった現金を入れるとお釣りも自動で計算してその金額分の小銭を出してくれます。そのため、レジの金額が合わないということもほぼなくなります。そしてお釣りが自動的に排出されるという仕組みは、レジ担当者の方のミスや不正を防ぐことにもつながります。お客様から預かった現金をPOSシステムに全て入れれば良いだけですので、お釣りの金額を間違えてしまうことはあり得ません。レジ担当者が何らかの不正を行うということも難しくなります。さらにPOSシステムはレジ担当者に与えられているIDカードを読み取らないと作動しないシステムになっています。そのため、もし不正が行われた場合でも誰が行ったかすぐに判別することができ、セキュリティが強固であるというメリットもあります。

データを一元的に管理し販売計画として利用できる

POSシステムでは売上の管理をすることができますが、実はそれだけではありません。一日の売上を集計したレポート機能がついていることも多く、スーパーのように細かい商品を大量に販売する店舗でも、その売上の動向を容易に知ることができるようになっています。これは商品の在庫管理に利用できるだけではなく、売れ筋の商品が一目瞭然で判別できるということでもあります。さらに天気などの外的要因による売れ行きの変化を知ることもできるため、今後の販売計画に活かせるようになります。スーパーは特に季節によって商品の売れ行きが大きく変化する小売店です。例えば季節のイベント用商品が何日前から販売数を伸ばしているのか、気温がどの程度になればアイスクリームなどの夏用食品が売れやすくなるのか、といったことを可視化したデータとして出力できるようになるので、商品の注文ミスも少なくすることができます。最後のメリットとして挙げられるのが、これらの売上データは出力することができるため、税理士や会計士にデータの提出が必要な場合も印刷するだけで資料を作ることができるというものです。POSシステムで集計できるものは売上のデータだけではありません。在庫状況、仕入れ、棚卸処理などのデータも全て蓄積しており、外部に提出するためのデータとしては不足がありません。印刷するだけでとお話しましたが、これらのデータは全てクラウド上で管理されていますので、実質的にはメールに添付して送るといったことだけでデータの引き渡しは可能になります。もちろん複数の店舗でデータを共有することもできますので、他の店舗の在庫状況がみられるといったこともメリットとして挙げられます。POSシステムはこのように、データを一元的に管理し販売計画につなげる、業務を簡易化する、不正やミスを防止するといった使い方ができるものなのです。